○小学生の頃五右衛門風呂を沸かす機会があった。
かまどに向かって火吹き竹を吹いて火を焚くわけだが、何を考えたのか俺は火吹き竹を吹かずに吸ってみようと考えて、実際一度吸ってみた。
○ふと気づくと俺は地面に倒れていた。
側で父親が呆れた顔をしている。「しゃがんだ格好のままゆっくり倒れていったな。どれだけ鈍臭いんだか…」
どうも一酸化炭素にやられてしまったらしい。よほど滑稽だったのか、今でも俺の間が抜けている話になると俺が倒れた話が出てくる。
○ただ気絶していたので、どれだけ鈍臭い倒れ方をしたかは自分ではよくわからないままになっている。